メンヘラは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐のカイロ・レンを除かねばならぬと決意した。
【2017/12/15公開のスターウォーズep8のネタバレを含みます】
【踏みたくない方は戻ってください】
【書くぞ】
【書くからな】
【俺は本当にやるぞ】
【以下ネタバレ有】
個人的に響いたのは、ルークの代わりにヨーダが木や本を燃やしながら「過去など捨てよ、ただの書物じゃ」みたいなこと言うじゃないですか、昔のこと引きずりまくりハマグリなメンヘラからしたみたらこれはめちゃめちゃ響いたんですよね。覚えておきたい。
それはそうと。
カイロ・レンちょっとこっち来て。
ここ座りなさい。正座。
まず、私はep7の時点でカイロ・レンに並々ならぬ親近感を抱いていたんですよ。
すぐ子供みたいに癇癪起こすところとか、自意識自尊心拗らせお化けのところとか、自己投影出来てしまうレベルなんです。
あれはもう、多分この世界のメンヘラの半分くらいが共感できるキャラなのではなかろうか。
辛いよねカイロ・レン。
わかるよカイロ・レン。
お姉さんは君の味方だ。
だからこそ、だからこそ、私はスノークがレイちゃんを殺せとレンに迫ったところで、レンがスノークを殺し、なんか…なんか…なんか取り巻きの赤いの(赤いの)を2人でやっつけてる時、涙が止まらなかったんですよ。
ああ、これでレンは救われた。
迷っていた、でも正しい道を選ぶことができた。
レイちゃんありがとう、私たち迷えるメンヘラの筆頭:カイロ・レンを、ベン・ソロに戻してくれてありがとう。
彼の葛藤は、苦難は、全て報われたんだ。
そう思うともう嗚咽を漏らすレベルで泣けたんですね。
ああ、私も明日からまた頑張ろう、そう思えたんですね。
それがあのザマだよ、この野郎。
レイちゃんの努力を、苦労を返せこの野郎!
お前ちょっといい体してるからって調子こいてんじゃねえぞメンヘラ野郎、とまで思いました。
結局拗らせた自意識に負けたカイロ・レン、ベン・ソロに戻れなかったカイロ・レン、ベン・ソロを捨てたカイロ・レン。
でもね、本当に可哀想だと思うんですよ。
ルークが『不安』という暗黒面に囚われてしまったが故に暗黒面にがっつり囚われてしまったんですよね、ベン・ソロは。
そこから彼の没落人生(出世街道とも言う)は始まったんですよね。
もともと、特に思春期の少年の心なんて、不安や恐怖、悪意や怒りという暗黒面に晒されまくってるものじゃないですか。
加えて親が伝説の英雄とかヤバイ。重圧。
《親は伝説の英雄、では自分は?》
よくある悩みを拡張したようなものだと思うんですよ、わかりみが深い。
不安が生じないわけがないですよね、普通に考えて。
それをルークは理解するに至らなかった。
完全にルークの落ち度ですが、でも人は誰しも間違えるものですし、ヨーダも「過ちを伝えることが大事」みたいなこと言ってましたね。
それが!!!報われたと思ったんだよ私は!!!
でもね、私はカイロ・レンが『ベン・ソロとしての生』を選ぶことをまだ期待して止みません。
カイロ・レンは私たちです。
私たちは、ありのままの自分を受け入れ、当たり前の幸せを手にして、不安や恐怖にめげずに生きたいからです。少なくとも私はね。
カイロ・レンに幸せになって欲しい。